ナチュフル英会話

英語上級者を目指す中級者向け英語学習ブログ

【7738語から1万語突破!】『究極の英単語 Vol.3 上級の3000語』でボキャビルをしてみた

 

私は高校以来、単語帳を使ったボキャビルをしたことはなく、アメリカ大学留学や、帰国後は仕事や海外ドラマ・読書を通して少しずつ語彙を増やしていました。

 

もちろんドラマや洋書に長時間触れているわけでもなく、また数回読み聞きしただけで新しい単語が記憶に定着するわけでもないので、語彙力はここ何年も大きく伸びてはいません。

 

語彙力を強化して、海外ドラマやニュース・洋書をもっと楽に・正しく理解できるようになりたい!

 

と思い、一念発起して高校以来のボキャビルをしてみることに。この記事では私がボキャビルに使った単語帳『究極の英単語 Vol.3 上級の3000語』の使用感と効果をシェアします。

 

 

〜私の経歴〜
外資系企業勤務勤
趣味:英語学習 (11年)
TOEIC 960点
英検準1級

 

 

『究極の英単語 Vol.3 上級の3000語』の基本情報・特徴

 

 

アルク出版から出ている『究極の英単語』シリーズには、入門~初級とされるvol.1から超上級のvol.4まで4冊あり、下記の通り「標準語彙水準 12000」の中からレベルに応じて3000語ずつ収録されています。

 

「標準語彙水準 12000」(Standard Vocabulary List [略称 SVL 12000])は、日本人が学ぶべき英単語1万2000語を12のレベルに区分した、段階別学習語彙リストです。・・・日本人英語学習者にとって有用な英単語を選び、ネイティブスピーカーの使用頻度なども考慮してレベル別のリストにしたものです。

本書抜粋

 

私が今回使用した『究極の英単語 Vol.3 上級の3000語 』では、このSVLレベル7~9の3000語が習得できるようになっています。

 

英語学習者の間では、そもそもこのSVLの単語・レベルの選定基準や信頼性などに対して議論があるようですが、私は単純に語彙数を増やすことが目的だったので、TOEIC・英検・ビジネス英語などに特化した単語帳ではなく、幅広く学べそうなこちらの単語帳を使用することにしました。

 

実際に使ってみてのレビューは後で詳しく述べます。

 

【ボキャビルの成果】語彙数は7000語台から1万語へ大幅増

まずは実際に『究極の英単語 Vol.3 上級の3000語』を1周やり切って語彙力がどれくらい上がったのか、気になる成果を発表します!

 

(語彙数は以下のサイトで測定しました)

 

ちなみにボキャビル開始前の語彙数は7738語

ボキャビル開始前の語彙数

 

Level 7終了時で8370語

Level 7の1000語終了後に測定した語彙数は、ボキャビル開始前の+約600語で8370語

Level 7終了後の語彙数

 

Level 8終了時で9240語

さらにLevel 8の1000語終了後に測定した語彙数は、ボキャビル開始前の+約1500語で9240語

Level 8終了後の語彙数

 

単語帳完走!Level 9終了時で10564語

Level 9終了後に測定した語彙数は、ボキャビル開始前の+約2800語で10564語

 

単語帳完走後の語彙数

 

簡易的なテストなので実際の語彙数とは違うかと思いますが、1万語突破は嬉しいです

 

Level 7に取り組んでいる時から、ドラマ・映画・ニュースを見たり洋書を読んでいる時に単語帳で覚えた単語に出くわすことが多々あり、語彙数が増えた実感がありました。

 

無理しなくても成果が出る!繰り返し重視のボキャビル方法

せっかくなので、ご参考までに私のボキャビル方法もシェアしておきます。

 

私は単語帳でのボキャビル自体がかなり久しぶりだったので、挫折しないよう「無理しない・がんばり過ぎない」をモットーに、下記のステップでボキャビルを行いました。

 

単語帳を使った単語の覚え方・流れ

単語帳を使ったボキャビルの方法・流れ
1. 知らない単語の洗い出し

まずは単語帳に載っている単語を1つずつ確認し、知っている単語にはチェックマークを付けていきます。ボキャビルで覚えていくのは、チェックが付いていない単語だけです。

 

2. 一度に覚える範囲と期間を決める

単語が記憶に定着するまでには7, 8回はその単語に出会う必要があるらしく、単語を覚える過程では繰り返しの復習が欠かせません。そのため「1日〇単語」と決めて毎日違う単語を覚えるのではなく、例えば「1週間50単語」と設定し1週間毎日その50単語に触れる方が効果的です。

 

一度に何単語(または単語帳何ページ分)を覚えるか、期間をどれくらいにするかは、以下の点などを考慮して決めます。

 

 単語帳をいつまでに完走したいか

 ボキャビルにかけられる時間

 ボキャビルへの耐性

 自分のやる気・性格

 

ちなみに私は、かなりスローペースですが「2週間で20ページ」をノルマにしていました。始めは1週間の予定でしたが実際にボキャビルを始めてみると、初めて聞いた単語や馴染みのない単語の覚えが悪く1週間では記憶に定着しなかったので、2週間に変更しました。

 

3. 決めた範囲の単語を毎日確認

単語数と期間を決めたら実際にボキャビルを始めていきます。決めた範囲の単語の発音・意味・例文を毎日確認しましょう。

 

私は先述の通り期間を2週間としていたので、2週目は1週目で覚えられなかった単語や自信のない単語のみ取り組んでいました。2週目は苦手な単語に集中できたので、2週目の終わりには8~9割程度の単語は覚えられたと思います。

 

ボキャビルには朝の通勤時間を利用していました。初めは15~20分程かかりますが、単語が定着して来る1週間目の終わりには10分程度に。

 

完璧に覚えきる必要はありません。決めた期間が終わったら次の範囲に移りましょう。

 

4. 1つのチャプターが終わったら復習

1チャプター(1000語)が終わったら、私は一旦そのチャプターの単語が覚えられているかチェックし、覚えられていない&忘れてしまっている単語の覚え直しをしました。復習方法はステップ3と同じです(期間は1, 2週間)。

 

ここでも完璧を目指す必要は全くありません。私はこれだけやっても覚えられない単語は相性が悪いんだと諦めて、別の単語帳やドラマ・洋書などでその単語に出会った時に覚えようと割り切ることに。

 

5. 次のチャプターへ

復習が終わったら次のチャプターへ移ります。

 

ボキャビル期間

私は2週間で20ページだったので、1チャプターを終わらせるのに約3か月かかり、1冊完走するのに1年弱かかってしまいました。(さすがにちょっと長過ぎかも・・・)

 

私は長期コツコツ型で、単語帳を使ってのボキャビルに慣れていなかったこともあり、ゆっくりペースが自分に合っていましたが、短期集中型でダラダラ続けるのが合わない人は、区切りを1週間にしたり、一度に取り組む単語数を増やすのがおすすめです。

 

『究極の英単語 Vol.3 上級の3000語』のレビュー

『究極の英単語 Vol.3 』良い所&使いにくい所

 

良かったところ3つ

①色々なジャンルの単語が掲載されている

私はボキャビルと並行して海外のニュースやドラマ・洋画を見たり小説を読んだりしていましたが、本書で覚えた単語に出会うことが多々あり、政治・経済・犯罪などのニュースからフィクションまで、色々なジャンルやシーンで実際に使われる単語が掲載されていることが実感できました。

 

TOEICや英検対策用の単語帳と違い、何かのジャンルに特化しているわけではなく幅広く色々な単語が学べるので、試験対策には向かないものの「総合的に語彙力を強化したい」という人にはおすすめです。

 

②実際に使われる単語が掲載されている

単語帳のレベルが上がる程、実際はあまり使用されていないニッチな単語が多くなってしまう傾向にありますが、先述の通り本書に関してはニュースや洋画・ドラマ・洋書で実際に使われる単語が多く掲載されています。

 

覚えた単語に単語帳以外で出会えることはメリットが大きく、「単語帳で覚えた単語だ!」とボキャビルを続けるモチベーションになるだけでなく、記憶への定着にも効果的です。また、「単語帳でやったのは覚えてるけど、意味を忘れてしまった」という場合には、復習するきっかけにもなります。

 

実際に出会った単語(一部)

 

 ニュース

・raid「襲撃」- Level 7

・prosecution「訴訟」- Level 8

・detain「〜を拘留する」- Level 9

・impeach「〜を弾劾する」- Level 9

 

 洋画・ドラマ

・prune「〜を刈り取る」- Level 7

・toil「精を出して働く」- Level 7

・mediocre「二流の」- Level 9

 

 洋書

・plump「ぽっちゃりした」- Level 7

・bewilder「〜を当惑させる」- Level 8

・peculiarity「奇妙」- Level 9

 

などなど

 

今Harry Potterを読んでいますが、本書の単語に出くわすことがけっこう多いです!

 

③派生語が分散して掲載されている

単語が記憶に定着するまでには何回も復習する必要があると先述しましたが、本書では派生語がチャプター内や異なるチャプターに分散して掲載されているため、前に覚えた単語を自然と復習することになり、記憶の定着に繋がったように思います。

 

<例>

・hypocrisy「偽善」- Level 8

・hypocrite「偽善者」- Level 9

 

・conceit「自惚れ」- Level 8

・conceited「自惚れた」- Level 9

 

・perpetual「永久の」- Level 7

・perpetuate「〜を永存させる」- Level 9

 

※この点に関しては一方でとても使いにくいと感じた部分でもあり、後ほど詳しく述べます。

 

使いにくいと感じたところ3つ

①派生語が明記されていない

先述の通り本書では派生語が散りばめられていますが、派生語の表記がないため、先に覚えた単語の派生語として自力で認識できない場合、新しい単語として覚えることになります。ボキャビルにおいては労力と時間の無駄ですよね。

 

実際「この単語ってもしかして、あの単語の派生語じゃない?」としばらく経ってから気がつくことが何度もあり、派生語を散りばめるなら、どのチャプターのどの単語の派生語なのか明記してほしいと強く感じました。

 

②単純な派生語が多い

ボキャビルに支障があるわけではありませんが、以下のような単純な派生語が見出し語として多く掲載されているのも気になりました。

 

<例>

・optimism「楽観主義」- Level 7

・optimist「楽天家」- Level 7

 

・commuter「通勤者」- Level 7

・commute「通勤する」- Level 8

 

本書を使うレベルの人は語尾で意味や品詞を推測できる英語力があるはずなので、こう言った派生語は一つの単語として扱うより、見出し語の派生形として一緒に掲載し、その分を別の単語に割いてくれた方が良いのにな、と個人的には感じました。

 

③約半分の単語が例文なしの羅列掲載

掲載単語の約半分はいわゆるDuo式で、1つの例文で複数の単語が学べるようになっているのですが、残りの半分は羅列形式+例文はフルセンテンスではなく短いフレーズでしか載っていないというのも残念ポイントでした。

 

まとめ

単語帳として使いにくい部分ももちろんありましたが、掲載単語は実用されているものも多く、私の場合は確実に語彙力UPを実現できました。語彙力を伸ばしたい人には十分おすすめできる単語帳だと思います。