ナチュフル英会話

英語上級者を目指す中級者向け英語学習ブログ

【アメリカ留学後のリアルな英語力を公開】留学で英語力はどれだけ伸びるのか

 

留学したら本当に英語が話せるようになる?

実際留学でどれくらい英語力は伸びるの?

 

留学を考えているけど『英語面での留学の効果』が気になる人は多いかと思います。そんな人のためにこの記事では4年間のアメリカ留学で私の英語力が実際どれくらい伸びたのかを解説します。

 

「留学したのに期待していたほど成果が出なかった」という事態を避けるためにも、留学のリアルを知っておきましょう。

 

〜私の経歴〜
日本の普通の高校を卒業後、アメリカの大学に進学。
4年後卒業・帰国し、現在は外資系企業にて英語を使った仕事をしています。

 

高校までは受験英語のみ

まずは留学前の私の英語力について少しお話ししておきます。

 

高校は地元の進学校(普通科)に通っていたため、英語の授業で習ったのは従来の文法・語彙中心の受験英語。もちろん受験英語ではアメリカの大学に進学するのは厳しいと判断し、高校卒業後は1年間留学準備のために日本で英語学校に通っています。

 

残念ながら正確なスコアは覚えていませんが、英語学校3か月目で初めて受けたTOEFLのスコアは50点台、1年後(留学前最後)に受けたスコアが70点台だったかと思います。

 

帰国後、無対策でTOEIC985点&英検準1級を取得

初めてのTOEICで985点

留学後に受けたTOEICのスコア

 

TOEICは就活のためにも帰国後すぐに受けました。何回か受けるつもりでいたので、初回は実力試しも兼ねて前情報は一切入れず、どんな形式の問題で何問あるのかも知らずに受けてみることに。

 

実際受けてみるとスラスラと回答することができ、完全無対策&初めての受験で985点を獲得しました。

 

英検準1級も楽々合格

留学後に受けた準1級のスコア

 

英検の準1級も1次試験は無対策で楽々と通過できました。リーディングは大学でやっていた内容より簡単でしたし、リスニングも「ゆっくり」と感じる速さでした。ちなみにスピーキングにはまだ自信がなかったので、2次試験はしっかり練習して挑んでいます。

 

1級は過去問を解いてみたらボキャブラリー問題が難しかったので受験はしませんでしたが、リスニングはほぼ正答することができました。英検基準だと留学後の実力は準1級以上・1級未満のようです。

 

ボキャブラリーは7000語台

ネット上で語彙数を測定すると、私の留学後の推定語彙数は7000~8000語でした。

 

 

英語学校・大学時代は単語帳を使った勉強や意識的なボキャビルは一切行っていないので、この7000語は留学で自然と培われた単語数だと思います。ちなみに成人ネイティブの語彙数はだいたい2~3万語、7000語はネイティブだと6歳レベルだとか。

 

留学後の英語力の自己評価

ここからは自分の感覚で「留学でできるようになったこと」と「まだ難しいと感じたこと」を4技能それぞれ解説します。

 

※留学による英語力の伸び方はもともとの英語力・性格・留学中の過ごし方などにも影響されるので、あくまで一例としてお考え下さい。

 

リスニング力

 聞き取れる

・ネイティブスピードの英語

・ネイティブ同士の日常会話

・公共機関のアナウンス

・ドラマや映画の一部のセリフ

 

 聞き取るのが難しい

・癖やアクセントの強い英語

・知識がない話題

・知らない単語が多く出る話題

・ニュース

・ドラマや映画の細かいセリフ

 

一番の収穫は、英語で聞き取った内容を日本語変換することなく英語でそのまま理解できるようになったことです。またイントネーションを頼りに、この後どんな流れが続くか予測を立てながら聞けるようになったことで、リスニングがぐっと楽になりました。

 

基本的にはネイティブスピードで話しかけられても問題ありませんし、近くで話しているネイティブ同士の会話も聞き取れます。しかしアクセントが強い英語や、知識のない・知らない単語がたくさん出てくる話題は理解するのが難しくなります。

 

また、ドラマ・映画・ニュースなどは一部を聞き取って全体像を把握することは可能ですが、全てを聞き取ることはできず、詳細を理解するには字幕が必要です。

 

スピーキング力

 成果があった

・発音・イントネーションの改善

・会話の滑らかさUP

・日常会話はスラスラ

 

 苦手

・何かを詳しく説明する

・似た意味の単語や表現の使い分け

・敬語表現やフォーマルな会話

 

生の英語をたくさん聞き、意識的に真似して話したことで発音・イントネーションがかなり改善され、滑らかに話せるようになりました。また、日常会話ではあまり考えなくても英語が自然と出てくるようになったのも成果の1つです。

 

しかし表現力はまだ発展途上で、とっさに使えるフレーズのバリエーションが豊富ではないため、何かを的確・詳細に説明したり、細かいニュアンスまで伝えるのは難しいです。

 

また、似た意味の単語、フォーマル・カジュアルな表現、敬語表現を瞬時に判断して使い分けるのもまだ上手くできません。

 

リーディング力

 読める

・教科書、アカデミックな資料

・ウェブサイト

・ネットの解説記事

・雑誌

 

 読むのが難しい

・新聞、ニュース記事

・本

・字幕

 

日本語に訳すことなく、読みながら内容を理解するリーディング力が身につき、速く・スムーズに読めるようになりました。また、流し読みしつつ必要な箇所だけきちんと読むなど、読み方も適宜変えられるように。英語を読むことへの抵抗感がないので、帰国後も何か検索する時は日本語・英語を使い分けています。

 

一方で、新聞・ニュース記事・本は読めないことはありませんが、知らない単語が多く出てくるため内容をきちんと理解するのに辞書が必要です。字幕はセリフの早さに読むスピードが追いつかないことが多々あります。

 

ライティング力

 書ける

・エッセイ、リサーチペーパー

・履歴書

・カジュアルなメッセージ

 

 書くのが難しい

・ビジネスメール

 

大学で書いていたエッセイやリサーチペーパーはもちろん、履歴書は授業で習ったりインターンシップ応募の際に作成したので書くことができます。(帰国後、外資系企業に応募する際にも役立ちました)

 

やはり大学時代に全くやっていないビジネスメールは書けませんし、ビジネスで使われるようなフォーマルな単語・言い回しの知識も乏しいです。

 

留学だけで世界で通用する英語力を身につけるのは難しい

留学で英語力は伸びたが世界レベルではまだまだ

もちろん4年間の留学で英語力はぐんと伸びました。TOEICでは高いスコアを獲得し、英語でコミュニケーションも取れるので、日本では「英語ができる人」に分類されますし、英語力が必要な仕事にも応募ができます。

 

しかし、留学をしただけで「この先英語の勉強をしなくても大丈夫」なレベルに達せるわけでは残念ながらありません。留学中に実感したネイティブ・ノンネイティブたちの英語力を踏まえると私の留学で培った英語力も「世界レベルではまだまだ」だからです。

 

「流暢な英語で世界の人と対等にコミュニケーションが取れるようになりたい」というのが私の留学の動機の1つでしたが、「4年間の留学でその目標は達成したか?」と問われると私の答えは「そのスタートを切って走り始めた」だと思います。

 

英語脳と英語力の土台は留学の財産

じゃあ留学してもあまり意味がないの?

もちろん、そんなことないよ

 

私は帰国後も英語の勉強を続けていて、留学中にできるようにならなかったことも、帰国後どんどんできるようになっています。

 

 留学後にできるようになったこと

 

・癖やアクセントの強い英語聞き取り

・ドラマや映画の聞き取り

・似た意味の単語や表現の使い分け

・敬語表現やフォーマルな会話

・英語での電話

・ビジネスメール

 

留学中に培った英語力の土台と英語脳があるからこそ、どんどん次のステップへ進み、着実に英語力を伸ばすことができていると自信を持って言えます。

 

まとめ

いかがでしたか?私の留学後の英語力が思っていたより低いのか高いのかは、みなさんそれぞれが抱いていたイメージによって違うかと思います。

 

私は『ネイティブと対等に渡り合える英語力の獲得』を期待していたので、正直留学前の期待を下回る結果にはなりましたが、それも相殺するだけのたくさんの貴重な経験ができたので、留学は本当にしてよかったと思っています。