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【ホスピタリティ専攻希望者向け】アメリカの大学の選び方を卒業生が教えます

 

ホスピタリティが学べる学校はどこ?

 

何を基準にどう選んだらいいの?

 

大学選びで注目する点は?

 

そんなアメリカでホスピタリティを専攻したいけど大学選びに困っている人のために、本記事ではアメリカの大学の選び方を解説します。

 

私自身アメリカの大学では
 ホスピタリティ学部
 ホテル・レストラン・観光専攻
だったので、実体験を元にまとめました。

 

〜私の経歴〜
日本の普通の高校を卒業後、アメリカの大学に進学。
4年後卒業・帰国し、現在は外資系企業にて英語を使った仕事をしています。

 

この記事でわかること

 志望校を選ぶ手順

 ホスピタリティ専攻のチェックポイント

 collegeとuniversityの違い

 

みなさまの参考になれば幸いです。

 

 

そもそもホスピタリティってどんなことを勉強するの?

ホスピタリティ学部・学科については下の記事で解説しているよ。まずはこちらから確認してみてね。

 

関連記事

アメリカの大学のホスピタリティ学部・学科について詳しく解説!

 

日本の大学との違いや、アメリカで学ぶメリットもまとめています。

 

 

自分の希望に合った大学が見つかる!5つのステップ

アメリカの大学を選ぶ手順

 

Step 1. 絶対条件・希望条件をリストアップする

まずは大学を選ぶ上での条件をリストアップします。保護者の意向も必ず確認しましょう。

 

大学選びの条件の例

 

Important

留学生ビザ(F-1ビザ)では学校外でのアルバイトは違法行為にあたり、見つかれば日本に強制送還となります。

規模の小さいcollegeでは特に学内のアルバイトの募集が多くないため、アルバイトにありつけない可能性も高いです。

アルバイトありきで学費や生活費等の支払い計画を立てるのは避けましょう。

 

Step 2. collegeかuniversityどちらに進学するか決める

次にcollegeかuniversityどちらに進学するかを考えます。

 

Step 1で挙げた条件に加え、以下の4つのポイントも考慮してみて下さい。

 

ポイント①卒業までにかかる年数や学費が大きく違う

collegeは2年で卒業し学位を取得できますが、universityは4年かかるので学費や滞在費がその分かさみます。

 

授業料自体はcollegeの方が安いですが、universityには成績優秀者への返済不要の奨学金制度がある、アルバイトの募集が多い、寮があるといったメリットがあります。

 

ポイント②学べる分野は一緒だけど、universityの方がより多く・深く学べる

ホスピタリティ専攻ではホテル、飲食、観光、イベントプランニングなど色々な分野をカバーしますが、collegeとuniversityで学べる分野に大きな違いはありません。

 

ですが、universityの方が2年長く通う分、学べることは多く・深くなります。

 

下の表にそれぞれの平均単位数をまとめたよ

 

collegeとuniversityの単位数の比較

 

ポイント③collegeは現場、universityはマネージメント志望向き

多くのcollegeでは、『現場で活躍する人材の育生』を目標に、より実践的な知識・スキルの習得や、カスタマーサービス、コミュニケーションなどに焦点を当てたクラスが多いです。

 

一方でuniversityは、『リーダーポジションへの準備』を目的にしているため、ビジネスやマネージメント系のクラスが多くなっています。また、例えばオーバーツーリズムの課題など、学問的な視点からも学んでいきます。

 

もちろんcollegeにもビジネスやマネージメントクラス、universityにも実践的なクラスはありますが、比重が違うことを頭の片隅に入れておきましょう。

 

ポイント④学位の就職への影響

college卒業で取得できるのはAssociate Degree(准学士号)で、universityはBachelor's Degree(学士号)です。

 

アメリカのホスピタリティ業界においては、Associate Degree以上を取得していれば多くの職に応募することができます。

 

collegeは現場、universityはマネージメント志向と述べましたが、経験やスキル等が重視される業界でもあるので、学位が就職や出世の障害になることは少ないです。

 

日本では「大卒以上」を応募資格にしている企業も多いので、自分の志望業界・職種・企業の募集要項を事前に確認しておきましょう。

 

Step 3. 大学を調べ、リストアップしていく

collegeかuniversityかを決めたら、実際に大学を探していきます。

 

先述の通り、ホスピタリティで学べる分野は多岐に渡ります。検索時には"Hospitality"だけでなく、自分が学びたい分野も検索ワードに入れてみましょう。

 

memo

ホスピタリティで学べる分野リスト

 

 宿泊系

 ホテルマネージメント

 リゾートマネージメント

 

 飲食系

 レストランマネージメント

 Culinary Arts(調理)

 

 旅行・観光系

 旅行・観光マネージメント

 エアライン

 

 レジャー系

 テーマパークマネージメント

 ゴルフマネージメント

 クラブマネージメント

 Casino & Gaming

 

 その他

 イベントマネージメント

 人事・人材開発

 リスクマネージメント

 

検索には自分の希望条件に合う大学をリストアップしてくれるウェブサイトを活用してみて下さい。

 

 

検索結果画面から各大学をクリックすると基本情報が見られるので、条件を満たしているか改めて確認し、気になった大学名をメモしていきましょう。

 

"Best" "Hospitality" "University" のようなキーワードで検索するのも手です。

 

 

ランキングの信ぴょう性はさておき、ホスピタリティ学部で有名だったり、質の高い教育が受けられる大学を知れるので、一度は検索してみることをおすすめします。

 

 体験談

私の絶対条件は以下の4つでした。

 

1. 学費が高くない

2. 日本人留学生が少ない

3. 寮がある

4. 観光学が学べる

 

上記の方法で大学を調べ、絶対条件を満たしている学校をリストにしました。ルーズリーフ3、4枚程分です。

 

Step 4. 1つ1つの学校を詳しくリサーチする

各大学のホームページでさらに詳しく調べていきます。

 

まずは自分の絶対条件を満たしているか改めて確認し、満たしていない学校はリストから消していきます。

 

ホスピタリティ学部・学科のページは特によく読んでね

どこに注目したら良いの?

 

ポイント①メインページの概要・紹介文

その大学が売りにしているホスピタリティ学部・学科の強みや特徴、力を入れているポイントがわかります。ざっとで良いので見ておきましょう。

 

ポイント②カリキュラム内容、選択科目の有無

ホスピタリティ系のカリキュラムは以下の4つに分かれる傾向にあります。

 

ホスピタリティ専攻のカリキュラム4パターン

 

自分が学びたいことが十分に学べるカリキュラムになっているか、ホームページをきちんと読んで確認しましょう。

 

 体験談

私の大学では必修科目はマネージメントやビジレス系のクラスが中心で、選択科目はホテル ・レストラン ・観光 ・イベントプランニング ・カジノなどの分野から30以上のクラスがありました。

 

ポイント③授業内容

必修科目や選択科目の内容もよく確認しておきましょう。

 

まめ知識

必修科目:requirements

選択科目:electives / selectives 

選択分野:emphasis / concentration 

授業内容:course description 

 

「ホスピタリティ専攻だけど、ホテル系のクラスが多い」など、専攻名と授業内容にギャップがあることも。授業内容は要チェックです。

 

関連記事

ホスピタリティ学部の詳しい授業内容はこちら

 

 

Step 5. より希望に合う大学を選ぶ

志望校を複数に絞れたら、絶対条件だけでなく希望条件をどれだけ満たしているかや、各大学の強みや魅力などを比較検討して、応募する大学を決めましょう。

 

大学選びの時に追加で着目したいポイント3つ

3つのチェックポイント

 

ポイント①大学の立地

ニューヨークやカリフォルニア、ラスベガス、フロリダなど、観光で人気な州・市にある大学のホスピタリティ学部はカリキュラムが充実している傾向にあります。

 

ホスピタリティ業界の企業が地域に多いほど、授業や課外活動で地元の企業を訪れる機会が多かったり、インターンや新卒採用のために大学を訪れる企業が多いというのが利点です。

 

一方で生活費・学費が高くなりがちなので、留学費用に見合うか判断する必要があります。

 

 体験談

私は留学費用を抑えることが1番だったので、安いけど大きいホスピタリティ学部がある田舎の大学を選びました。

 

課外研修の授業はありませんでしたが、ホテルクラブの活動で週末にホテル見学に行けたのは良かったです。

 

ちなみに大学2年まで通っていたカリフォルニアのcollegeの授業では、空港に見学に行ったり、業界で働く人の話を聞く機会がありました。

 

ポイント②インターンシップ

アメリカの大学ではインターンシップが必須となっており、1学期間にcollegeでは100〜300時間、universityでは400〜1000時間の勤務を条件としている大学が多いようです。

 

多くの学生が夏休み中にインターンシップをすること、また夏はホスピタリティ業界の繁忙期でもあるため、春先には近隣の企業が大学に採用活動に訪れます。

 

そうした繋がりのある企業や、先輩たちがインターンシップをした企業を公開している大学もあるので確認してみましょう。通勤圏内に志望分野のインターン先が複数あるのが理想です。

 

もちろん州外や市外の企業にインターンシップに行くことも可能ではありますが、インターン中の住まいを手配する手間はかかります。

 

 体験談

私は大学の近隣にインターンシップ先がなかったため、夏休みに住み込みで州内のリゾートホテルでインターンシップをしました。

 

以下の記事では、私が経験したインターンシップにまつわる失敗やトラブルもシェアしています。

 

 

ポイント③ ホスピタリティ関連のクラブ活動

ホスピタリティ業界に関連したクラブや組織がある大学もあります(加入は希望者のみ)。

 

活動頻度は多くないですが、企業見学やゲストスピーカーの公聴会、ディスカッション、リサーチ、人脈作りなど、将来に活かせるような活動内容となっています。

 

例えば、カリフォルニア大学イーストベイ校には以下のクラブがあるようです。

 

 Professional Convention Management Association
 Meeting Planners International
 Travel and Tourism Research Association
 International Council on Hotel, Restaurant, and Education

 

 体験談

私は大学では観光学を中心に学んでいましたが、観光系のクラブはなかったので、American Hotel & Lodging Associationに入っていました。

 

週末に近くの大きな市へホテル見学に行ったり、春休みには1泊2日でシカゴのホテル巡りをする機会もありました。老舗ホテル、高級ホテル、リゾートホテルなどタイプの違うホテルを見学し、現場の人の話を聞けたのは良い経験でした。

 

まとめ

アメリカは大学の数も多いですし、カリキュラムも大学により違った特徴や強み、魅力があり志望校選びは簡単ではありません。

 

自分の興味関心や将来の志望に合った大学をしっかり検討できるよう、大学探しは早めに始めることをおすすめします。