ナチュフル英会話

英語上級者を目指す中級者向け英語学習ブログ

【留学予定者必見】アメリカの大学の授業・宿題・テスト・成績

 

アメリカの大学の授業はどんなかんじ?

 

宿題やテストはどれくらいあるの?

 

成績はどうやって決まるの?

 

1週間の勉強時間は?

 

そんな疑問を抱いている人のために、この記事ではアメリカの大学での勉強について幅広く解説します。

 

〜私の経歴〜
日本の普通の高校を卒業後、アメリカの大学に進学。
4年後卒業・帰国し、現在は外資系企業にて英語を使った仕事をしています。

 

この記事でわかること

 アメリカの大学のクラスの様子

 宿題の量・内容

 アメリカの大学生の勉強時間

 テストや成績について

 

アメリカの大学の授業はどんなかんじ?

アメリカではディスカッションとか生徒参加型の授業が多いって聞いたよ

実際は大人数のレクチャー形式の授業もあるし、日本の大学と同じようなかんじだよ

 

授業時間は1単位あたり週1時間

1週間の授業時間は1単位あたり1時間です。2単位なら2時間、3単位なら3時間となり、1週間に1, 2回授業があります。

 

アメリカの大学の1週間の授業時間と回数

 

留学生は最低12単位の履修が義務となっていて、また個人的には、宿題の量なども考慮し多くても15単位くらいまでがおすすめです。

 

3単位の科目が多いですが、中には2単位や4単位の科目もあるので、1学期に12〜15単位を履修した場合、科目数は約4〜6科目になります。

 

クラス規模は10名程度から100名以上まで様々

一般教養科目は全生徒必修のため、1クラスの生徒数は多くなります。少ない場合で30名前後、多いクラスだと100名以上になることも。

 

英語(スピーチ、ライティングなど)や外国語、実技やラボを含む科目は30~40名程度の比較的少人数なクラスが多いようです。

 

専攻科目では、入門レベルの科目は生徒数が多くなるものの、一般教養科目のように100名近くになることはめったにありません。専攻の選択科目などでは10数名程度のこともあります。

 

関連記事

一般教養科目について詳しくはこちら

 

 

授業はレクチャー型やグループワーク型などクラスによって異なる

生徒数が多い科目は大きなホールでレクチャー形式の授業が行われ、スクリーンに資料を映しながら教授が授業を進めていきます。教授と生徒、生徒同士がコミュニケーションを取る時間は少なく、ノートを取りながら講義を聞く時間が多めです。

 

30~40名以下のクラスでは、講義を聞く時間もあれば、グループワークやディスカッションを行う時間もあり、授業中に発言や参加を求められる機会が増えます。

 

出欠の取り方は?欠席するとどうなるの?

出欠の取り方は教授により様々

アメリカの大学でも日本の大学と同じような方法で出欠をとりますが、どうやって取るかは大学や教授によって違い、また中には出欠を取らない教授もいます。

 

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アメリカの大学の出欠の取り方

 

・IC学生証を入退室時にタッチ

・アプリ、ウェブ

・点呼(少人数クラス)

・座席確認

 

席順が決まっていて、先生やアシスタントが席に生徒がいるか空いているかで出欠を判断するクラスは、他の席に座ると欠席扱いになってしまうので注意が必要です。

 

初回授業では出欠の取り方や座席指定があるかを確認しましょう。

 

欠席のペナルティ

出欠に関するルールは大学・学部・教授により様々で、欠席しても特に何もないクラスもあれば、規定回数以上の欠席で『成績が下がる』などのペナルティがあるクラスもあります。

 

初回授業で配布されるシラバスに記載があるので、出欠の規定を必ず確認しましょう。

 

また病気や忌引きなど、やむを得ない事情による欠席への対応も教授により異なるので、早めの相談が大切です。

 

宿題はどれくらい出るの?

アメリカの大学では宿題が多いって聞いたけど、実際どれくらい出るの?


科目やその時々にもよりますが、具体的には以下のような宿題が出ます。

 

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宿題の量

 

毎週
・20〜30ページ分の教科書を読む

・教科書以外の資料を読む

 

数週間ごと

・小テストの勉強

・エッセイ・リサーチペーパーを書く

・発表やプロジェクトの準備

 

 これを4〜6クラス分

 

上記は1科目分なので、履修科目数が1つ増えるだけでも、宿題の量は大幅に増えます。そのため留学中は適度な単位・科目数しか履修しないことが大切です。

 

「読む」宿題は授業の理解度に直結

1番多くを占めるのが『教科書や資料を読む』宿題です。宿題と言っても本当に読んだか確認される訳ではないので、読まなくても教授にバレたり怒られたりすることはないでしょう。

 

しかし、授業は教科書を読んできていることを前提に進みます。レクチャー式の授業でも、教科書の内容を一つ一つ説明してくれるのではなく、大事な箇所の解説や補足説明が授業の中心です。

 

特に語学面でハンデがある留学生はきちんと教科書を読み理解しておかないと「授業の内容が理解できない」「ディスカッションに参加できない」など困ることに。結果として成績が下がってしまう可能性もあります。

 

ペーパーやプロジェクトは成績への影響大

エッセイやリサーチペーパー、スピーチ、プロジェクトといった大きな課題は、それほど頻繁には出ません。学期に数回、多くても数週間に1度程度です。

 

しかし成績への影響が大きく、1つ1つがとても重要なため、しっかりと時間をかけて取り組む必要があります。

 

テストはいつあるの?留学生には難しい?

中間・期末テストは学期に1回、小テストは科目による

アメリカの大学でも小テスト・中間テスト・期末テストがあり、具体的な時期は以下の表をご参考下さい。

 

アメリカの大学のテストの時期

 

まめ知識

 英語での言い方

 

小テスト:Quiz

中間テスト:Midterm Exam

期末テスト:Final Exam

 

中間・期末テストはどの科目もありますが、小テストは科目差があります。

 

例えば、外国語や数学系の科目は、履修度チェックの小テストが比較的多めです。(教授差あり)

 

逆に英語ライティング、文学系科目ではエッセイの提出、芸術系科目では作品・プロジェクトの提出が、小まめにある代わりに小テストはあまり行われません。

 

しっかり授業を受け、テスト勉強をしていれば大丈夫

ネイティブと比べると英語力はまだまだ。落第点を取らないか心配・・・

ちゃんと授業を受けてテスト勉強をしていれば大丈夫!

 

テストは記述式のパートもありますが、細かい文法ミスがあったり言い回しが多少不自然であっても(内容が正しく伝わる程度に)、内容が合っていれば正解にしてもらえます。なのでネイティブと自分の英語力を比べて不安に思う必要は全くありません。

 

日頃から真面目に授業・課題に取り組み、テスト勉強もきちんとしていれば問題なく及第点は取れます。テスト対策には以下のポイントも参考にしてみて下さい。

 

 POINT

 授業中は教授が口頭で説明したこともノートに取っておく

 

 疑問点は教授やクラスメイトに聞いて都度解決しておく

 

 記述式に備えてよく出る単語・言い回しをスペルまで覚える

 

 テストは制限時間いっぱい使う

 

 体験談

私は自分の専攻科目で、調理器具のイラストの横に正しい名称を書くという小テストがありました。事前に渡されたリストの50個には専門的な器具だけでなく『お玉』や『フライ返し』なども含まれ、「こんなのアメリカ人は余裕なんだろうな」と思ったものです。

 

2週間後のテストに向けて名称とスペルを地道に覚え、結果は47点でしたが、班の中(他はアメリカ人)で1番だったことに驚きました。

 

また一般教養科目で取った環境学では、テストが終わり次第退出OKとなっており、ラスト20分程で私以外全員退出してしまったこともありました。記述式の箇所もあり私は時間がかかりましたが、結果は100点満点中96点でクラス1位の点数を取ることができました。

 

自慢話のようになってしまいましたが、私が言いたかったのは英語力が未熟な留学生でも現地生徒に劣らない点数が取れると言うことです。

 

1日・1週間の勉強時間ってどれくらい?

宿題は1単位あたり週2時間〜

科目や教授にもよるので目安ではありますが、授業時間外で宿題や勉強に充てる時間は1単位あたり週に最低2時間とも言われています。

 

2単位の科目で週4時間、3単位は6時間、4単位は8時間の計算です。

 

ただしこの『1単位2時間』というのは、あくまで現地生徒にとっての時間数なので、英語が第一言語ではない留学生はさらに多くの時間が必要になると想定しておきましょう。

 

1週間の総勉強時間は36時間〜

1学期12〜15単位がおすすめと先述しましたが、1単位あたり授業1時間・自習2時間の法則に当てはめてみた勉強時間数は以下の通りです。

 

12単位と15単位の目安勉強時間

 

留学生最低ラインの12単位でも1週間に授業12時間、宿題等の自習が24時間以上、合計36時間以上は勉強をすることになります。

 

関連記事

単位について詳しくはこちら

 

 

成績はどうやって決まるの?

成績の付け方はシラバスを確認

初回授業で配布されるシラバスには、学期中の課題・テスト・授業態度などがそれぞれ成績の何%を占めるのか明記されています。

 

成績配分はクラスによって異なり、中間・期末テストよりも提出物の方が比重が大きいクラスもあります。配点が大きいものには特に力を入れて取り組みましょう。

 

下記の例のように学期末には各項目の合計点から達成率を導き出します。

 

成績配分、計算方法の例

 

成績はAからFまでの絶対評価

アメリカの大学では成績はAからFまでの5段階評価となっています。大学によってはA+, A, A-, B+...などさらに細かく成績が付けられます。

 

成績と達成率

 

合計点から達成率を導き出し、成績が決まります。先述の例の場合、達成率が87%なので成績はBです。

 

『上位○%がA』といった相対評価ではなく、自分の取った点数に対して成績が付く絶対評価なので、留学生でも良い成績が取れる可能性は十分にあります。

 

成績の条件に注意

単位取得の最低ラインはDですが、それ以上の成績が求められるケースもあるのでしっかり確認しておきましょう。

 

例えば、prerequisiteと言って、指定の科目を取ってからしか取れない科目がありますが、その指定科目で「C以上を取っていること」が条件になっていることも珍しくありません。

 

また私の大学では、自分の専攻科目では全科目C以上が学位取得の条件となっていました。

 

まとめ

アメリカの大学は勉強量は多いですが、やるべきことをきちんとやっていれば単位を落とすことはありません。また留学生でも、相応の時間と努力で良い成績を取ることもできます。

 

まず大切なのは各クラスで教授が生徒に期待していることを把握することです。そのためにも初回授業ではシラバスを確認しながら教授の説明にしっかりと耳を傾けましょう。